真空の宇宙で太陽が燃え続けられる理由…
意外と知られていない太陽の謎が話題に…




外に出れば青い空、白い雲、見上げれば輝く太陽。
ですが、ふと疑問を思ったことはありませんか?

酸素がないのに火は消えてしまうのに
なぜ太陽は真空の宇宙で燃え続けているのでしょうか?

今回はそんな太陽の意外と知られていない真実を紹介します。

そもそも太陽はどんな天体?

太陽は地球を含む太陽系の中心となる恒星です。

この中心とは物理的に様々な点について言えることで
まず太陽系の全ての質量のうち、99.86%は太陽です。

あの大きな木星や土星、この地球など惑星やそれらの衛星、
彗星なども含めて質量では太陽系の0.14%にしかなりません。

さらに太陽系の重力の中心でもあり、
太陽系にある天体は全て太陽から重量の影響を受けています。

また、特に太陽から発生する熱は距離に応じて
惑星それぞれの環境を決定しています。

地球に生命が存在しているのも
この太陽との距離が適切な温度を保てる位置であるのが
非常に大きな要因です。

ちなみに太陽は地球の約33万3千倍の質量を持ち、
これは非常に大きなものであるように思えますが
体積では地球の100万倍以上の大きさであり、
密度は地球の4分の1程度しかありません。

これは太陽が自分の重力で作り出した高温と高圧によって
気圧がさらに分解されたプラズマで構成されているからです。

このプラズマは太陽から放出される太陽風となって
遥か遠く海王星までも届くこともあり、
地球に届いた時にはGPSに異常を起こさせることすらあり、
また地球の大気に影響して輝かせたものがオーロラです。

そして、太陽が燃える仕組みそのものも
プラズマ状態によって起きる現象なのです。

真空の宇宙で太陽が燃え続けられる理由

宇宙に数多く存在する他の恒星と同じように
太陽は水素核融合によってその熱を発しています。

この核融合というのは原子そのものが融合して
さらに重い別の原子となることを言います。

太陽では主に陽子1つからできている水素が
陽子を2つ持つヘリウムになる核融合が起きています。

太陽の中では重力から起きる高温・高圧状態によって
物質がプラズマ状態になっていますが
これは化学反応を例にすると水酸化ナトリウムと食塩の反応と似た状態です。

水酸化ナトリウムと塩酸が混合した時、液体の中では
分子を構成していたナトリウムうや塩素などの原子が
それぞれプラス・マイナスの電気を帯びている状態である
イオンとなって漂っている状態になっています。

同じようにプラズマ状態になっている物質では
原子の構成要素である中性子は電子的に中性であるため、
陽子と陽子、また中性子が融合するためには
高いエネルギーと密度を必要としています。

太陽はその重力と核融合自体が作り出す高いエネルギー(高温)
高い密度を作り出すのに必要な圧力(高い重力を維持できるため核融合)
を引き起こすことができます。

さらにその過程で発生する放射線が陽子やマイナスの電気を帯びる
電子とぶつかり合うことで太陽内部に熱を起こし、
核融合を起こせる高温状態を作りつつ
その熱が太陽の外部まで発散されて惑星へと届いています。

そして、地球では二酸化炭素や水蒸気などが持つ温室効果によって
太陽から届く熱のうち、

本来ならばすぐに反射して
宇宙空間に逃げてしまう分の一部を吸収して
地球を現在の気温に保っています。

仮に地球に全く空気が存在していないならば
地球の表面温度はおよそマイナス18℃程度ですが、
実際には現在の地球の平均気温は15℃程度であり、
大幅な上下はありつつも生命が存続できる温度を保っています。

これが金星であれば高気圧の温室効果ガスにより平均で470℃、
火星では希薄な待機のために平均マイナス43℃となっており、
生命が誕生し、存続できている地球の環境は
奇跡的なほどのバランスの上に成り立っていると言えます。

未だ残る太陽の謎

このように地球と非常に深く関わっている太陽は
科学的には長い間、謎の存在でした。

古代においてはほとんどの文明において太陽神信仰が存在し、
生活に与える影響の大きさを物語っています。

古代ギリシャなどでは天文学的に太陽を観測し、
その大きさや太陽との距離を計算することも行われていました。

しかし、中世ヨーロッパを中心に天動説が信じられたことで
学問としての太陽の研究は停滞することとなります。

その中で地球が球体であることが証明され、
また、地動説が定着したのは大きな転換点であり、
さらには古典力学では証明できなかった現象が
量子力学によって徐々に解き明かされるようになりました。

ですが、未だに解明できないことも
また科学の発展で新たな発見と共に生まれた疑問も多く存在しています。

その一つが暗い太陽のパラドックスと呼ばれ
40億年前という地球誕生から間もない時期に
太陽の明るさは現在の70%程度だったにも関わらず
なぜ海、すなわち液体の水が存在できたのかという問題です。

太陽の明るさが弱ければ必然的に熱として届くエネルギーも少なく
本来であれば地球は水が凍結する温度だったと思われます。

おそらく現在よりも大気の温室効果が高かったためと考えられていますが、
明確な答えはでいません。

ちなみに太陽の内部がプラズマとなっているという説も
本当は現在最も有力な説でしかないのです。

太陽はいくつかの層からできているのは確かだと考えられていますが、
外殻を持たないにも関わらず、
太陽の輪郭として見える光球と呼ばれる層より内側は
視覚的には観測できません。

そのため、太陽の内部については地球の内部構造を
地震を研究することで把握しているように
太陽自体の振動を表面に見える光球の様子から
計測した結果を元にして観測しています。

これによって太陽の各場所の密度や温度は
振動の伝わり方によって多くのことがわかっていますが
中心となる核の状態などにはまだ謎が残っている状態です。

また、目に見える現象の中でも太陽の周囲にある
コロナというプラズマでできた層が
なぜ太陽の表面、すなわち光球の温度である約6000℃より
ずっと高温の約200万℃になっているのか・・・

さらに、1966年から1993年の間には太陽の周囲に
数マイクロメートルという非常に細かい環が観測されましたが
それ以降は環が見えなくなっているというのも
まだ理由が全く解明されていない事象です。

太陽の謎の解明はロマン?

このような多くの謎を解き明かすため、
太陽の観測のために数々の太陽望遠鏡や太陽探査機が開発され、
日本でも「ひのとり」や「ようこう」、「ひので」といった
太陽観測衛星が観測ミッションで成果を上げています。

宇宙科学は既に非常に遠くの天体についても
発見や研究が進みつつありますが、
地球にとって最も身近な恒星である太陽も
まだまだ非常に重要な研究対象です。

現在、太陽は誕生から約46億年の時を歩み、
およそその一生のうち半分を過ごしたと考えられています。

太陽について詳細な研究が始まってからの時間は
それに比べると本当に僅かでしかありません。

そう考えるとむしろまだ太陽にたくさんの謎があることは
まだ知ることのできるだろう知識がたくさんあるという
とてもロマンのあることなのかもしれませんね。

ネットでの反応

・太陽は電子レンジの光源と同じようなものなので
燃えてないし熱くもないでしょう。
地球の気温は太陽の発する放射線を大気が
熱と光りに変換する事で地球自身が調整しているでしょう。
太陽には地殻も存在するでしょう。

・太陽は燃えていない。そして生命体が存在している説もあります。

・宇宙人によると、太陽は熱を持たない。だそうです。

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