2億光年先に存在する宇宙の壁「グレートウォール」…
宇宙は謎ばかりだと話題に…
現在も膨張し続けていると言われている広大な宇宙。
その大きさは想像もつかないほど。
そしてそんな広大な宇宙の構造の中でも
特に大きいとされる構造がグレートウォールです。
今回はそんなグレートウォールについて紹介します。
グレートウォールとは
グレートウォールは中国の万里の長城のように見えるため、
このように名付けられました。
その名の通りたくさんの銀河からなる大きな壁のようなものです。
私たちがいる太陽系は銀河系という銀河の中にあります。
![](https://kwsklife.com/wp-content/uploads/2019/06/asc-9.png)
人間からすると太陽系も銀河系もとてつもなく広いものですが
この広い宇宙には銀河系よりももっと大きな銀河はたくさんあるでしょう。
グレートウォールはその広大な銀河がたくさん集まったものなので
とにかく想像もできないほど大きいということはわかりますね。
この巨大な銀河の壁グレートウォールは
地球からおよそ2億光年の距離にあると言われています。
そしてその大きさは現在判明しているもので高さおよそ3億光年、
厚さおよそ1500万光年、長さは5億光年以上もあるそうです。
銀河系の大きさが直径約10万光年、厚さ約1000光年ということからも
とてつもなく大きいということがわかります。
ただ、性格にはこの壁がどのくらい続いているのかまだわかっていないのだそう。
どうやってグレートウォールを発見したのか?
このグレートウォールが発見されたのは1989年のことです。
ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのマーガレット・ゲラーらは
銀河の分布図を作成するために多数の銀河の赤方偏移を調査していました。
その調査中に発見されたのがグレートウォールです。
その後、さらに観測は進められ
グレートウォールが宇宙の中に多数存在すると判明しました。
宇宙の大規模構造
たくさんの星が集まったものを銀河と言いますが
この銀河は宇宙の中に均等に存在するわけではありません。
![](https://kwsklife.com/wp-content/uploads/2019/06/dfcvx-.png)
ダークマター(宇宙に存在する物質の85パーセントを構成すると考えられている暗黒物質)などの影響で
銀河が多く集まる場所と銀河が全くない空洞のような場所に分けられます。
この空洞のような場所はボイドと呼ばれています。
![](https://kwsklife.com/wp-content/uploads/2019/06/aczx.png)
ちなみにボイドの直径は1億光年を越えると言われています。
そして、銀河がたくさん集まったものを銀河団、
さらに銀河団がたくさん集まったものを超銀河団と呼んでいます。
![](https://kwsklife.com/wp-content/uploads/2019/06/a-1.png)
このように宇宙を非常に大きなスケールで見たときの構造のことを
宇宙の大規模構造と呼んでいます。
その構造を見ると多くの銀河がボイドを取り囲むように存在しており、
その様子がまるで石鹸の泡のように見えることから泡構造とも呼ばれています。
グレートウォールの成り立ち
グレートウォールは超銀河団が壁のように分布している状態のことを言います。
そして、このグレートウォールはボイドとボイドが接する面に沿って
分布していることがわかりました。
ではグレートウォールはなぜできたのでしょうか?
まだはっきりとはわかっていませんが
ダークマターが深く関係しているのでは?と言われています。
現在のところ重力だけでは銀河同士は引きつけられる事はなく
ダークマターの作用によって引きつけられているとされています。
必然的にグレートウォールの成り立ちも
ダークマターの分布などと関係していると考えられています。
グレートウォールは現在でも観測が続けられ、
銀河の誕生や成り立ちの謎の解明に役立てようと試みられています。
現在の観測技術ではグレートウォールの全体像を知る事はできませんが
今後観測技術の向上により全体像がわかる日も訪れるかもしれませんね。
それにより新たな宇宙の謎が解明されることを期待しましょう。
ネットでの反応
・グレートウォールの構造が脳内と似てる気がする から、自分達は巨大な思考回路の中にいるのかも、とか妄想が始まりました・・
・このグレートウォールのことがもしわかったとしても
宇宙は広がり続けているなら永久に宇宙全体のことなんてわからないよね・宇宙の全貌を知るには人生は短すぎる