一富士・二鷹・三なすび…
初夢にこれを見るとその年は良い年になると言われていますが
その理由をどこまでご存知ですか?

今回はそんな一富士・二鷹・三なすびの本当の意味を紹介します。


一富士・二鷹・三なすびとは

「大晦日の夜から元日の朝かけて見る夢」
「正月元日の夜に見る夢」「正月2日の夜に見る夢」と諸説あるようですが、
一般的には新しい年を迎え、
最初に眠った日の夜に見た夢を言うそうです。

そのため、普通は元日の夜から2日にかけて見た夢のことになります。
そして、初夢に出てくると縁起が良いものと言えば、
「一富士(いちふじ)、二鷹(にたか)、三茄子(さんなすび)」がよく知られています。

しかし、この初夢の縁起物には続きがあります。

一富士

富士山は、日本一高い山ということで
富士山が出てくる夢は縁起の良い夢とされています。

山は目標や展望、母性など人生の意味を暗示しています。

また、山は信仰の対象でもあることから
ご先祖様の導きや強い運命を暗示することも。

富士山意外でも昔から信仰されている山や、
地元の山でも縁起の良い初夢に含まれるそうなので
夢で見たのが富士山意外の山であったとしても大丈夫!

美しい山を見たり、山の中で人に出会ったりする夢は
運命で結ばれた相手との出会いを示します。

二鷹

鷹は賢くて強い動物であり、また高く舞い上がるところから
縁起の良い夢とされています。

鷹以外でも鷲、禿鷹など同じ猛禽類であればオッケーです。

鷹は出世や成功、飛躍などを暗示しています。

大空を舞う鷹の夢ならさらに大きな幸運が期待できるそうです。

また、雄々しい男性という意味もあるので、
女性が見たらそれは地位や名誉をもった男性、
出世が期待できる男性との出逢いを示します。

三なすび

茄子(なす)は成す(なす)、もしくは
初値が高いというところから縁起の良い夢とされています。

これも茄子以外でもナス科の植物ならオッケーです。
だからトマトやジャガイモなどでも大丈夫!

茄子は豊壌や子宝を示しています。

昔は時期を逃すと食べられなくなる野菜の代表でもあったので、
幸運の機会を逃してはいけない、という暗示もあるそうです。

なので例えば茄子を食べる夢なら、
結婚や子作りの時期は今なので逃さないように!
という暗示でもあるようです。

ここまでは知ってるよ!って人も多いかと思います。
しかし、この言い伝えには実は続きがあるのです!

四扇

扇(おうぎ)は広げて使う事から末広がりを意味し、
縁起の良い夢とされています。

扇(おうぎ)だけでなく、うちわ、扇風機、エアコンに至るまで
風を作り出したり、風の流れを変えるという事から
運気の流れを変えるという意味があります。

なので扇(おうぎ)や扇風機の風に当たる夢は、
運命が変わることを暗示します。

また、女性であれば扇(おうぎ)や扇子を開く夢は、
女性としての魅力が高まっていることを暗示するそうです。

五煙草

煙草が出てくると縁起がいいなんて以外ですよね?

なぜ縁起の良い夢とされているのかというと、
煙草はその煙が上に舞い上がることから。

また、祭りなどに欠かせない縁起物であるという説もあります。

煙草はリラクゼーションや義理人情、
男らしさを示しますが、印象の良い夢に限るそうです。

印象が悪い夢の場合、それは無駄な時間や病気の不安などを
暗示しているそうなので注意が必要です。

六座頭

座頭(ざとう)というと座頭市のイメージが強いですね(笑)

座頭(ざとう)とは、江戸時代における琵琶(びわ)法師や按摩(あんま)師など、
盲目で剃髪(ていはつ)をしていた人のことを示します。

剃髪していて毛が無い(けがない)事から怪我無い(けがない)
という事で、縁起の良い夢とされています。

う~ん、単なるこじつけのような気もしますが・・・?

そして座頭(ざとう)は人間関係や調和、男女の気の巡りを
良くするという暗示があり、盲目は愛の苦悩を暗示します。

琵琶(びわ)法師の演奏を聞いている夢であれば
気持ちや精神的な高陽感を示し、

按摩(あんま)師にマッサージ)をして貰っているのであれば、
性的刺激や性的欲求の高まりを示します。

一富士・二鷹・三なすびの本当の意味

「一富士二鷹三茄子」
なぜこの3つなのかというと、それにはいろいろな説があります。

「徳川家康が、富士山・鷹狩り・初物のなすを好んだことから」
という説や、「富士は『無事』、鷹は『高い』、茄子は事を『成す』
という縁起の良い言葉に引っ掛けているから」などとも言われています。

そして、これには続きがあって
「四扇(しおうぎ)」「五煙草(ごたばこ)」「六座頭(ろくざとう)」とつながります。

「扇」は、扇(あお)ぐために使われるだけでなく、
お祭りや舞踊のときに使用する小道具であり、「煙草」も
祭りやお祝い事など、人が集まる席になくてはならないものでしたので、
縁起ものとされていました。

「六座頭」の座頭という言葉は、聞き慣れない方も多いかと思いますが、
髪の毛を剃った盲人のことを言います。

小泉八雲の怪談話に登場する「琵琶法師」を思い浮かべて下さい。
髪の「毛がない」ことから、「怪我ない」を表すとされ、
家内安全を願うものとされました。

「一富士」「二鷹」「三茄子」と「四扇」「五煙草」「六座頭」は同じ意味?

また、別の説では「一富士」「二鷹」「三茄子」と
「四扇」「五煙草」「六座頭」が対応していると言われています。

「一富士」と「四扇」は、どちらも末に広がっているため、
子孫や商売の繁栄を表しており、「二鷹」と「五煙草」は
上にあがっていくことから運気上昇を表し、
「三茄子」と「六座頭」は、どちらも毛がないことから、
「怪我ない」という縁起が良い意味とされています。

「四」を葬式・葬礼 、「五」を雪隠や火事とする説も

初夢には、「四扇」「五煙草」「六座頭」のほかにも
「四」を葬式や葬礼、「五」を雪隠(せっちん:トイレの事)や火事とする説もあります。

例:四葬式、五雪隠や四葬式、五火事 など<

葬式や火事は、縁起が良いとは言い難いですね。
これには、悪い夢を見たら、現実には悪いことが起こらなくなるという
逆説の願いがこめられていたようです。

初夢では、確かに縁起の良い夢をみたいものですが、
6つともあまり夢には出てきてくれそうもない物ばかりですね。

一富士・二鷹・三なすびまでは知っていても
四扇・五煙・六座頭については知らなかった方も
多い事と思います。

さあ、今年の初夢はどんな夢になるのでしょうか?
2017年があなたにとって飛躍の一年でありますように・・・

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