身代金目的の誘拐事件は減ったものの、
日本でもまだまだ誘拐事件が起きています。

数ある誘拐事件の中でも未解決の一番ヤバい事件は
「泉南郡熊取町小4女児誘拐事件」です。

今回はそんな日本で起きた史上最悪の少女誘拐事件を紹介します。


泉南郡熊取町小4女児誘拐事件とは

大阪府泉南郡熊取町七山地区で2003年5月20日に発生しました。

熊取町の小学校に通う4年生の吉川友梨ちゃん(事件当時9歳)は
学校行事である社会科見学を終えて同級生3人と一緒に帰宅。

女児の自宅から560m離れた地点の交差点で同級生3人と別れ、
さらに別の同級生が女児の自宅から400m離れた地点で
女児を目撃したのを最後に忽然と姿を消した。

事件の概要

大阪府熊取町で町立北小学校4年生の
吉川友梨ちゃん(当時9歳)が下校途中、行方不明となりました。
いつもなら当然帰宅しているはずの午後5時になっても妹が帰ってこないため、
一家で付近を捜したものの見つからず、午後7時半頃に警察に通報した。

警察は誘拐を想定し、吉川さん宅で待機したが
一晩待っても電話はかかってこなかった。

このため翌日、公開捜査を始める。

その後、自宅から200mほどのところにあるたばこ店で
塗装作業をしていた男性が友梨ちゃんがひとりで歩いている姿を見かけている。

この目撃証言を最後に友梨ちゃんは姿を消した。

最初は事故という線も考えられたが周辺で交通事故が起こった形跡もなく、
水路、溜池、林などを捜索したものの発見されなかったため、
車で連れ去られた可能性が考えられた。

警察は失踪当時、友梨ちゃんがいた道を走っていた
不審車両の洗い出しを行い、怪しい車を5台に絞り込んだ。

今も所有者がはっきりしない黒い乗用車、赤い乗用車、
白いワゴン車、白い乗用車、白いライトバンの5台。

しかし、これらの中から吉川友梨さん発見につながる
有力情報も証言も出てこなかった。

午後3時前、黒いセダンが友梨さんの自宅方向へ
猛スピードで走り去っていく姿が目撃されており、
この地区を徘徊していた可能性が推測されたがめぼしい情報は見当たらない。

さらに、現在に至るまで発見につながる有力情報もなく
女児が当時身につけていたリュックサックや衣服などの
遺留品も発見されていない。

北朝鮮による拉致であった可能性も

吉川友梨ちゃんの失踪については様々な憶測や噂が流れました。
その一つに北朝鮮による拉致があります。

吉川友梨ちゃんが失踪したのは2003年5月。

それは小泉純一郎首相(当時)が2002年9月に北朝鮮を訪問して
金正日が北朝鮮による日本人拉致を認め、
一応、「謝罪」を表明して間も無い時期です。

小泉訪朝後の日本の対北朝鮮世論が厳しかったあの時期に
白昼堂々、小学生の女の子を拉致しただろうか?
と考えるのは当然です。

しかし、2009年7月31日号の週刊誌フライデーに掲載された記事によれば
平成15(2003)年5月20日に大阪府熊取町の自宅近くで失踪した
吉川友梨ちゃん(当時9歳)の事件について
警察OBが北朝鮮による拉致の可能性があると証言しています。

証言した内容は大きく分けて2つ。

1.北朝鮮は拉致をやめていない

最近でも北朝鮮は拉致を行っている可能性があり、
これからも行う可能性があります。
したがって6年前の事件だからといって拉致でないとの断定はできません。

2.子供の失踪者は相当数いる

他の事件や事故の可能性もありますが
公開の特定失踪者リストでも竹内久美子さん(昭和50年、13歳)、
藤倉紀代さん(昭和55年、12歳)、藤倉靖浩君(同、11歳)、
松岡伸矢君(平成元年、4歳)らがおり、それ以外に非公開の人も数人います。

また、若干ケースは異なりますが、
警察が拉致と断定している
高敬美・剛姉弟(昭和49年、6歳と3歳)の事件もあります。
子供であるから北朝鮮による拉致でないとは断定できません。

しかし、北朝鮮の拉致に関しては憶測の域を超えておらず、
日本国内で起きた誘拐事件だと言う人も多くいます。

誘拐事件を利用した悪質な犯罪も発生

詐欺事件

事件発生から1年以上が経過した2004年7月には
女児の家族の元に「女児の行方を知っている。会うには金が必要だ」として、
2004年から2008年にかけておよそ7000万円をだまし取ったとして、
大阪府堺市に住む男女2名が詐欺容疑で逮捕されました。

この男女は約470回にわたり金銭をせしめており、
「女児の捜索費」「救出費用」「救出後の生活費」として金銭をせしめ、
2009年5月22日には、共犯である女に対して、
大阪地裁は懲役2年執行猶予4年の判決が言い渡され、
同年10月5日には、主犯の男に対して懲役9年を言い渡しました。

名誉毀損事件

2010年11月12日には巨大掲示板『2ちゃんねるに』において、
失踪した女児に関する書き込に
『女児を誘拐、殺害後、富士の樹海に捨てた』などとして
誘拐事件の被害者に対する中傷文が書き込まれる事件が発生しました。

この書き込みを確認した警察は
書き込みを行った人物を名誉毀損罪の方針で捜査し、
2011年2月4日に京都市中京区在住の男性(29)を
名誉毀損の疑いで逮捕しました。

その後の新たな目撃証言

2014年11月に新たな目撃証言がされました。

捜査特別報奨金(公的懸賞金制度)の指定事件となっており、
300万円の懸賞金がかけられている。

警察によるとこれまでの捜査で犯行時間帯に現場付近には
不審な白いセダンタイプの車が止まっていたことがわかっていましたが、
その後の捜査で車の中に男と女の子が乗っているのが目撃されていたことが新たにわかりました。

運転席に男、助手席に女の子が座っていたということで警察は
友梨さんがこの男に車で連れ去られた可能性があると見て調べています。

また、白い車は角ばったデザインが特徴で
昭和58年(1983年)から平成7年(1995年)にかけて販売された
トヨタの「クラウン」に似ていたということです。

警察は当時、付近で不審な男がいなかったかや
2人が乗っていた車などについて改めて情報の提供を呼びかけています。

ネットでの反応

・友達いる日になんでわざわざ誘拐するかな
やっぱ衝動的犯行なのかね

・この事件って解決に繋がりそうな情報がほとんどないね

・現実に名探偵は居らんのやなぁ

・この子のお父さんの写真、表情に悲しくなる

神隠しみたいな犯行です。
一刻もはやく解決することを祈ります。

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