視覚的な刺激が聴覚に影響を与えるマガーク効果…
無音なのに音を感じるGIFアニメが話題に…


GIFアニメとは

GIFアニメは短い無音のアニメーションのこと。

普通の動画とは違ってそこに音を記録したデータは含まれていません。
なので基本的には音がありません。

それなのになぜか音を感じてしまう不思議なGIFアニメがツイッター上で話題になっています。

Happy Toastさんが作った鉄塔が電線で縄跳びをしているGIFアニメ。

グラスゴー大学のリサ・ディブルイン博士が
音が聞こえるかどうかアンケート調査をしてみたところ、
調査に参加した人のじつに75%が「ドスン」という音が聞こえると回答。
さらに4%の人もそれ以外の音が聞こえると回答しているのだそう。

一体どうして一部の人々は無音のはずのGIFアニメから音を感じ取ってしまうのでしょう?

無音なのに音が聞こえるGIFアニメ

話題となっているそのGIFアニメはこちらです。
さて、みんなは音を感じるでしょうか?

https://twitter.com/LisaDeBruine/status/937105553968566272

引用:https://twitter.com/LisaDeBruine/status/937105553968566272

こうした、鳴っていないはずの音を感じてしまうGIFアニメは他にもいくつかあります。

例えば象がシーソーをしているGIFアニメもドンドンと音を感じる人がいるという報告があります。

更に、手を叩き、拳を叩くGIFアニメに至っては
クイーンの楽曲「ウィ・ウィル・ロック・ユー」のドンドンパッが聞こえてくるというのだ。


視覚によって聴覚が影響を受けるマガーク効果

これは、聴覚情報と視覚情報が相互に作用するマガーク効果により引き起こされる現象なのだそうです

GIFアニメ以外にも音の認識が視覚によって影響を受ける例が知られています。

それは、ある発音とそれとは別の発音をする画像を組み合わせることで第三の音が聞こえるというもの。

引用:https://www.youtube.com/watch?v=Cezwv5kkLwM

多くの人が持っている共感覚に近い不思議な感覚

世の中の5%の人には共感覚という不思議な感覚が備わっていることが知られています。

共感覚の持ち主はある感覚(聴覚など)で情報をキャッチすると
それによって別の感覚(味覚など)まで感じられてしまうのです。

しかし先ほどの研究は視覚刺激が入ってきたときに音が聞こえてしまう人なら、
共感覚の持ち主よりもずっとたくさんいることを明らかにしています。

鉄塔が縄跳びをしているGIFアニメもまた、
視覚刺激で音を生じさせてしまうということなのだとか。

視覚刺激によって脳が処理できる以上の認知負荷がかかると
脳はそれを客観的に処理することを諦めて
ステレオタイプな体験や以前の体験に置き換えてしまいます。

鉄塔が縄跳びをするGIFアニメを見た脳はそのイメージからごく普通の縄跳びのイメージを連想する。

こうして縄跳びの音が鉄塔のアニメの音に置き換えられるのです。

また、この現象は脳が視覚情報から次に何が起こるか予測して、
それと辻褄が合うような神経細胞を発火させることとも関係がありそうです。

なお鉄塔の縄跳びアニメについてはジャンプに合わせて画面が揺れることが原因なのではないかという意見や
音が聞こえるというキャプションがついていることが原因なのではないかという意見もあります。

確かに実際に聞こえるわけではないので想像している、
あるいは”感じる”という表現は正しいかもしれませんね。

ネットでの反応

・音が聞こえるは言い過ぎやろ

・どうしよう。。。何にも聞こえないんだけど。。
想像力が滑落してるんだろうか?不安になって来るよ

・梅干し見ると酸っぱさを感じるのは共感覚でしょうか…

・聞こえるっつーか音を想像してしまうというほうが正しいかもね
クイーンのは笑った

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