建物の高層階に行くのに欠かせないエレベーター。
ほぼ必ずといっていいほど大きな鏡が設置されています。
でもこの鏡なぜあると思いますか!?
今回はエレベーターに鏡がある理由を紹介します。
エレベーターに鏡がある理由
エレベーター内に鏡がついているのは
実は車椅子の人のためなのです。
![](https://kwsklife.com/wp-content/uploads/2017/11/vae-1.jpg)
日本エレベーター協会のホームページに
こんな回答がありました。
車いすのお客様が乗り込んだ状態で、
かごの中で回転ができない際、
後ろ向きで出るときに
後方を確認するためです。
引用:http://www.n-elekyo.or.jp/
車椅子に乗っている人はエレベーターに入ると
扉に背を向けたまま目的の階に着くのを待ちます。
そして目的の階に着けば降りようとしますが、
狭いエレベーターの中では小回りの利かない車椅子は
回転することができません。
そのため扉に背を向けたままバックで降りることになりますが、
このとき困るのが後方を確認できないことです。
しかしエレベーター内に鏡があれば
車椅子の人でも後方を確認しながら降りることができるのです。
このようにエレベーター内の鏡は車椅子の人が
エレベーターから降りやすいように設置された
バリアフリーの一環なのです。
また、エレベーターを呼ぶ時、
普通のボタンと車椅子マークがついたボタンの
2種類があります。
![](https://kwsklife.com/wp-content/uploads/2017/11/vasesa.jpg)
大人が立つと丁度押しやすい位置にあるボタンと
車椅子マークが付いた低めのボタン。
これにも優しい理由がありました。
車椅子マークのボタンを押すと、
鏡の付いたエレベーターが
到着するようになっている。
また、鏡の付いたエレベーターは
扉の開放時間が長めに設定されているんだとか。
鏡の設置は義務
エレベーター内に鏡を設置することは
一部で義務付けられているようです。
駅などの公共交通機関のエレベーターにおいては
鏡を設置することが省令に定められています。
また通常の建物についても法律や省令による定めはないものの、
地方公共団体の条例によって設置されることが
定められていることがあるようです。
またエレベーター協会においては鏡を設置することが
省令や条例で定められる前から標準として
定められてきた経緯があります。
すでに昭和50年頃にはこの標準は定められており、
東京都の条例作成にあたっては
エレベーター協会の標準が参考にされたようです。
80%以上の大人がわかっていなかった
このようにエレベーター協会や国、地方公共団体によって推進されてきた
車椅子の人のためのエレベーター内の鏡ですが、
ほとんどの人にはなんのために鏡があるのかあまり知られていません。
エレベーター内に鏡がある理由について
放送したバラエティ番組「ありえへん∞世界」の調査によると
80%以上の人がなんのためにあるのか分かっていなかったとのことです。
「エレベーターが来ないから、急いでいるから」といった理由で
たくさんのボタンを押してしまうと本当に必要な人の迷惑になります。
そしてエレベーターの運行状況悪化にも繋がってしまいます。
大切なこと一つ一つが「常識」として知れ渡るだけでなく、
それを活かして気持ちよく生活できる世の中にしていきたいですね。