海で一生を過ごすバジャウ族…
驚きの生活の実態が話題に…
海の上で一生を過ごすそんな文化が存在します。
今回はそんな海で一生を過ごすバジャウ族について紹介します。
海で一生を過ごすバジャウ族
私たちの生活から考えると陸で生まれて陸で一生を過ごす。
それが当たり前の文化ですよね。
しかし、世界には海で生まれ海でその最期を迎える人々がいます。
想像し難い文化ですが、確かに存在するのです。
ではそのバジャウ族とは一体どんな民族なのでしょうか。
バジャウ族は数百年も前から
フィリピン・マレーシアインドネシアなど海域で生活している漂流民族です。
元々は漁業を生業とするイスラム教徒だったらしい。
住居は舟の上や高床式の家、つまり海の上なのだとか。
私たちがよく船に乗ると船酔いをしてしまいますが、
彼らはその逆、陸にあがると陸酔いしてしまうのだそうです。
そしてもちろんのこと彼らには国籍などありません。
潜水用具などは一切つけず、己の身ひとつで海の中に潜り
海底を歩きながら獲物を狩るのが彼らの生きる術。
独特な潜水法で、約20mまでの海底を歩くことができるのだとか。
信じられない話ですが、これが彼らにとっての普通です。
バジャウ族の驚きの生活の実態
彼らは海の上で子供を出産します。
そして海の上で育ち、生活していくのです。
食べるものは海中でとれた魚などが主。
捕った真珠やナマコなどで精巧な工芸品を作り、
それを販売し現金収入を得ているのにも驚きです。
海の民として様々なメディアにも取り上げられ、
世界的にも有名になったバジャウ族。
しかし近い将来、バジャウ族が消滅してしまうかもしれないのです。
その理由は、彼らの活動範囲が国境地帯に位置しているおり、
紛争の防止や海域資源の保護のため、一部の周辺国が
バジャウ族を陸地に定住させようと計画しているからです。
中にはバジャウ族の職業である漁業を捨て、
農業に転向し、陸で水田稲作を営むバジャウ族もいるのだとか。
残念ながら、世界でも珍しい漂流民族が
消えてしまう日はそう遠くないかもしれません。
少なからず不衛生な海の上で生きて行くのか、
はたまた生活の拠点を陸に移し、
私たちと同じような生活を送るようになるのか。
彼らにとって本当の幸せは果たしてどちらの生活なのでしょうか。
今後も彼らの動向に注目していかなければなりませんね。